「インプラントの革命」 それは、ドリルなしのインプラント
通常のインプラント手術は、ドリルで骨を削り穴をあけていきますが、このOAM式インプラント手術はほとんどドリルを使用しません。
極細のリーマーで穴をあけ、後はOAM器具を段階的に差し込んで穴を拡げていく方式で、骨を削るのではなく、穴の幅を拡げていきますので骨の密度も増し強度も上がりますし、ドリルを使用しないので神経や血管を傷つけず、リスクを回避する事ができます。
骨が少ない方や骨がやせてしまい従来の方法ではインプラントが困難だったケースでもこのOAM方式であればインプラントが可能となります。
OAMインプラントの特徴
- 骨が少なくインプラント治療が困難だった方でも可能になります。
- 骨を削る量が最小限(直径0.5mmのドリルで印をつけるだけ)になります。
- 骨を削るのではなく、穴を拡げていきますので、骨の密度も増し強度も上がります。
- 上部構造を被せるまでの期間が短縮します。
- 治療の際、骨を削る時の不快な音や振動を与えることがないので苦痛や不快感もかなり軽減されます。
(解説)
今まで、インプラントの手術は、ドリルで穴を開け、そこにインプラントを埋め込むというものでした。
【注意】下顎の骨密度が高く、硬い骨の人には向いていませんので、通常のドリルでの治療となります。
OAMインプラントの手順
- 【 1 】
インプラント埋入位置に直径0.3mmの極細のドリルで印をつけます。
目印としてつけるだけですので、通常のドリルの様な負担はありません。
- 【 2 】
歯の根の治療に使うファイルという器具で、所定の深さまで骨に穴を開けます。
手で穴を開けていきますので音も振動もありません。
麻酔も効いていますので痛みも不快感もありません。
- 【 3 】
OAM キットという専用器具を使用し、穴を少しづつ拡大していきます。
直径 0.5 → 0.7 → 0.9 → 1.2 → 1.4 → 1.6 と先端が段々太いものを穴にいれて拡大していきます。この際骨密度が上がっていきます。
- 【 4 】
拡大を続けて、インプラントの太さまで開けたら終了です。
- 【 5 】
インプラントを埋め込み、手術完了です。
OAM インプラントは、名古屋市立大学医学部講師の大口弘先生が考案された最新のインプラント治療です。
ノーベル・アクティブ
ブローネマルクインプラントは、スウェーデンのペル・イングヴァール・ブローネマルク博士がチタンと骨が完全に結合することを偶然発見したことから生まれたもので、1965年から臨床応用が開始された世界初のインプラントシステムです。
ブローネマルクインプラントは世界初のインプラントであるため、最も長い臨床実績があり、そのため最も信頼性が高いインプラントシステムだと言われています。
ブローネマルクインプラントの表面性状は以前はTPS(Titan Plasma Spray)でしたが、現在ではタイユナイト(Ti Unite)という、ノーベルバイオケア社独自のものになっています。
これは、インプラントのフィクスチャー表面に厚い酸化層とミクロの孔を設けることにより、骨とインプラントの結合「オッセオインテグレーション」を促進するものです。このタイユナイトの開発により、従来よりもインプラントの成功率は大きく向上しました。
また、優れたインプラントシステムはブローネマルクインプラント以外にもあるにはあるのですが、臨床実績という点でブローネマルクに勝るものはありません。(ブローネマルクインプラントは世界初のインプラントなので、当然と言えば当然ですが・・・)
むしろインプラント治療で重要なのは、術者(歯科医師)の技術です。
十分に審査・診断を行い、正しい術式で手術を行なうことができるかどうかということです。
ブローネマルクシステムは、十分な実績があり安心できるものですが、あらゆるインプラントシステムの中で最も「高価」です。また、基本的に長めのインプラントのため、骨の厚みや高さが少ないケースでは使用が難しいというデメリットもあります。
そのため、最近では値段も安くインプラントも短めで日本人向きの、同社のリプレイスセレクトに置き換わりつつあります。
アンキロス
アンキロスインプラントは1985年に、G.H.Nentwig(ネントヴィック)教授(フランクフルト大学)とW.Moser(モーゼル)工学博士(チューリッヒ大学)により開発されたインプラントシステムです。
アンキロスインプラントの表面はサンドブラスト処理で、上部構造に負荷がかかる段階での骨吸収を明らかに減少させることが、1987年以来行われている臨床研究により裏付けられています。
また、歯肉の退縮が見られたのは全症例の内わずか2%でしかなく、インプラント周囲の組織の状態の安定性が非常に高いことが特徴のインプラントシステムです。
スプライン
カルシテックインプラントはアメリカのカルシテック社が製造している、HAコーティングのインプラントです。
HAとは「ハイドロキシアパタイト」の略で、HAは骨の無機質の大部分を占めるものです。インプラントの表面をHAでコーティングすることによって、インプラントと骨の結合「オッセオインテグレーション」を促進しようというのが、HAコーティングの狙いです。
カルシテックのHAコーティング技術はMP-1と呼ばれ、97%のHA結晶構造を有しています。その結果、HAコーティングの問題点であった剥離や吸収などの問題がほとんど報告されていません。
また、スレッドタイプではHAコーテッドインプラントで唯一、セルフタップ様式です。
ザイブ インプラント
【原 産】 |
ドイツ |
【製 造】 |
Dentsply社
http://www.xive.jp/ |
【手 術】 |
1回法、2回法 |
【性 状】 |
FRIADENT plus(グリッドブラスト及び高温酸エッチング) |
ザイブインプラントの開発は、テュービンゲン大学(ドイツ)のProf.Dr.W.Schulteらを中心に1974年から開発された 「FRIALITテュービンゲンインプラント」まで遡ることができます。
ザイブインプラントは、これまで治療が困難であった無歯顎や骨吸収の進んだ顎堤に対する「機能修復」への適応だけでなく、「審美修復」の概念で開発さ れたインプラントシステムです。
独特のインプラントデザインとスレッド形態。そして、骨質に応じて確立された埋入プロトコール。これらが生み出す埋入トルク調整作用と内部コンデンス効果により、ザイブは骨質に左右されることのない、安定した初期固定を実現しています。
OSSTEM
オステムインプラントは長年にわたって積み重ねてきた研究実績とノウハウに基づき「TS III SA implant」を開発。
造骨細胞の優れた多分化能を持つ「SA surface」が適用され、顎骨の治癒期間短縮の向上に繋がりました。
SA Surfaceにとって最適なボディーデザインにより、簡便且つ操作性に優れた埋入と初期固定力を実現させた優秀なインプラントです。
アストラテックインプラント
アストラ(アストラテック)インプラントは、スウェーデンのアストラテック社が製造しているインプラントシステムです。
アストラインプラントの特徴的な表面性状であるタイオブラスト(TiOblast)は、二酸化チタン(TiO2 )の粒子をフィクスチャー表面に吹き付けて表面をブラストすることにより、表面を2~10 μm の均一な粗造面にして、骨組織との機械的な嵌合をより強固にするというものです。
POI
POIインプラントは、日本のインプラントシステムの中では最も歴史のあるものです。
手術は1回法で治療期間は短いので、患者さんにとって負担が少ないこと+価格が安いのが特徴の国産インプラントシステムです。
「審美性の回復」という面で問題があったのですが、問題を改善することを目的とした「POI-EX」という新しいインプラントが開発されました。
ストローマン インプラント
ITIインプラントはスイスのストローマン社で製造している1回法の代表的なインプラントで、1974年から臨床応用されています。
ITIインプラントの大きな特徴は、フィクスチャー表面の「SLA」(Sand-blasted Large-grit Acid-etched)という性状にあります。これはストローマン社が独自に開発したもので、フィクスチャー表面にマクロラフネスとマイクロラフネスを与え、骨とも結合「オッセオインテグレーション」を促進するというものです。
これにより、インプラント体と骨との早期の結合が期待でき、早ければフィクスチャー埋入後約6週間という短期間で上部構造を装着することが出来ます。
また、ITIインプラントの製造元であるストローマン社が行なっているインプラントの研究・科学的な文献による裏付け、生産管理などは世界でもトップクラスで、そのことと20年以上に渡る実績がITIインプラントの信用性を不動のものとしています。
医療費控除は、一年間に医療機関に支払った医療費が10万円以上だった場合(上限は200万円/年収によっては10万円以下でも対象になります)にその医療費が税金の還付対象になる制度です。この制度を利用すると、高額になってしまった年の医療費の負担を軽く(場合によっては半分以下に)することができます。さらに医療費控除では、本人だけでなく、家族のために支払った医療費も控除の対象になります。以下に当てはまる場合、医療費控除の対象となります。
- ポイント
- 納税者が、本人または自分と生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った医療費であること
- その年の1月1日から12月31日までに支払った医療費であること
- 10万円以上の医療費であること
控除額はどのくらい?
控除額は所得税率が高いほど高くなります。つまり高額所得者ほど医療費控除で還ってくる金額が多くなる仕組み。実際にはどのくらい還元されるのでしょう。課税所得者別にみた医療費控除還付金について100万円医療費がかかったものと想定し、一例を表にしました。課税所得が高いほど還付金額の割合も高く、実質の医療費が割安となっているのがおかわり頂けます。
控除される金額は下の計算方法で算出されます。
医療費 |
課税所得 |
税金(所得税+住民税) |
還付金額 |
実質医療費 |
通 常 |
控除後 |
1,000,000 |
6,000,000 |
1,370,000 |
1,070,000 |
300,000 |
700,000 |
70% |
8,000,000 |
2,000,000 |
1,670,000 |
330,000 |
670,000 |
67% |
10,000,000 |
2,760,000 |
2,330,000 |
430,000 |
570,000 |
57% |
20,000,000 |
7,200,000 |
6,700,000 |
500,000 |
500,000 |
50% |
医療費 |
1,000,000 |
課税所得 |
1,000,000 |
税金(所得税+住民税) |
通 常 |
1,370,000 |
控除後 |
1,070,000 |
還付金額 |
300,000 |
実質医療費 |
700,000 |
70% |
医療費 |
1,000,000 |
課税所得 |
8,000,000 |
税金(所得税+住民税) |
通 常 |
2,000,000 |
控除後 |
1,670,000 |
還付金額 |
330,000 |
実質医療費 |
670,000 |
67% |
医療費 |
1,000,000 |
課税所得 |
10,000,000 |
税金(所得税+住民税) |
通 常 |
2,760,000 |
控除後 |
2,330,000 |
還付金額 |
430,000 |
実質医療費 |
570,000 |
57% |
医療費 |
1,000,000 |
課税所得 |
20,000,000 |
税金(所得税+住民税) |
通 常 |
7,200,000 |
控除後 |
6,700,000 |
還付金額 |
500,000 |
実質医療費 |
500,000 |
50% |
医療費控除とインプラント治療 Q&A
- 共働きの夫婦、どちらが申告するかで還付金が違う?
- 医療費控除は、家庭内でまとめて申告することもできますが、申告する人の収入によって還付額が大きく違います。例えば夫婦共働きの場合、どちらからでも申告できますが、収入の多い方が申告した方が還付金が多くなります。ちなみに定年などでお仕事を引退される前にインプラント治療を行えば、より還付金が多くなります。ぜひ在職中の治療をお薦めします。なお、医療費の合算は、民法上の親族として認められた家族です。家計をともにする両親、離れて暮らす子どもなどもその対象になります。
- 治療のための通院費も医療費控除の対象になる?
- 治療を受けた本人の、医療機関までの電車、バスなどの交通費は対象になりますので、治療日時・病院名・交通費・理由を家計簿などにきちんと記録しておきましょう。ただし、車で通った場合のガソリン代、駐車料金、付添人の控除の対象にはなりませんのでご注意ください。また通院費だけではありません。代表的な「治療費」に該当する項目を紹介しましょう。
- 内科、外科など他の疾患の治療費
- 治療目的で購入した市販薬(風邪薬、胃腸薬、傷薬など)
- 出産費用(出産一時金をもらった場合はその差額)
- 付添婦さんへの賃金、食事代など
- インプラント治療を分割払いですることにしました。控除の対象になりますか?
- 対象期間内に実際に支払った金額に限って対象になります。ただし、金利、手数料は医療費控除の対象にはなりませんのでご注意ください。
- 2年前のインプラントの確定申告を失念。もう医療費控除の還付は受けられない?
- 医療費控除の還付申告は5年前までさかのぼって出来ることになっています。ただ、対象期間の翌3月中旬までに行った方が住民税が安くなるなどのメリットもあるそうです。早めの申告をお薦めします。
- 医療費控除に関する詳しい情報入手先は?
- お住まいの地域の税務署にお聞きください。また国税庁のホームページなどでも詳しい情報が掲載されています。